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【黒子のバスケ】瞳の奥の真実

第11章 インターハイと誕生日1*



休憩を伝えてすぐにその場を離れた…ちょっとヤバいかも。キツい練習をずっとしてたから吐き気は波が寄せるようにやってきた。

「ハァハァ…ちょっとキツいな。う”ぅ。」

なんとか吐きそうになるのを我慢していた。
すると…私の背中を優しくさする手の感覚を感じた。
後ろを振り返ると今は一番いてほしくない人がそこにいた。

「桜っち…大丈夫?」

なんでいるの?こんな姿見られたくないのに…さっきは練習に必死だったから朝の事を忘れられてた。でもまたすぐに思いだしてしまう。

「えっ!大丈夫だよ!全然平気!」

「平気じゃないっしょ!!?なんでそんなに無理するんスか!?」

「本当に大丈夫だから…」

「桜っち…あんまり俺を怒らせないで?桜っちは、俺らの大事なアシスタントコーチなんだよ?バてられたら皆困るんスよ?」

「…私がアシスタントコーチだから大事なの?」

「えっ…?」

「あっ。ごめんなさい。そうだよね皆に迷惑かけちゃうし…笠松先輩に言って抜けるね。じゃあもう行くね。」

「待って!桜っち!」

黄瀬君に呼ばれたけど、振り返る事ができなかった。

私何言ってんだろう?最悪だ。こんなに心配してくれてるのに。しかも、コーチまで任せられてるのに…黒子君達とストバスをやったあの日。黄瀬君に好きな人がいるってわかったあの日から黄瀬君の行動がわからなくなってきた。

好きな人がいるのに
どうして優しくするの?どうして抱きしめたりするの?
なんでそんなに私に構うの?やめて…胸が苦しいの…
黄瀬君の事がわからないって思ってたくせに、自分の事の方がよっぽどわからない。私一体どうしたいの?自分にイライラする。




結局最後の試合形式の練習には参加せずに今日を終える。夕食も済ませ全員自分の部屋に戻ろうとしていた。

「さすがに今日の練習は、体にくるな…お前よくあそこまでついてこれたな?ホント…どんな体力してんだよ?」

「結果最後まで参加できなかったのですいません。笠松先輩にもご迷惑おかけしました。」

「いや、気にしてねぇ〜よ!お前も今日は、早く休め」

「はい。では、おやすみなさい。」




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