第5章 前に進む＊

男子も女子も片付けが終わって体育館には数人しか残ってない、まりなまだかなぁ〜なんか隅の方で先輩達と何か話してる？なんか揉めてない？ちょっと行ってみよう…



「黄瀬、そろそろ出るからあっちにいる女子達にも出るように言ってこい！」

「はいはい！りょーかいっス！」

「テメェー！返事は一回で良いって言ってんだろう！」

「スンマせーーん」

あーもうだから！痛いッスよ！てか言う前に蹴られてるし…あそこにいるのまりなさん？ん？なんか揉めてるっぽい？


「だーからー！桜蔭のバスケ部だったからって調子乗ってんじゃねーよ！だいたい一年でレギュラーなんてありがたいと思えよ！うちら二軍の事馬鹿にしてんでしょ？」

「調子に乗ってませんし、馬鹿にもしてません。」

「そーゆう態度がムカつくんだよ！」


「そんなに…ムカつくならバスケで勝負を決めましょう！私が負けたらバスケ部を辞めます。でも勝ったら、もう私や、一軍の先輩の悪口言ったりい嫌がらせしたりするの止めてください！」

「へぇ〜面白いじゃん！でも、どうすんの？あんた一人でやるの？こっちは3人だけど？あんたみたいなの一番うざったいんだよね。努力もしないで天才気取りして」


まりなの周りにいる先輩の声がだんだん大きくなって怒鳴り声が私の方まで届いてきた。

それは聞き捨てならない、まりなが努力してない？ふざけんじゃない！あの子は、誰よりも努力して練習してバスケがうまくなった。それを馬鹿にするのは許さない。

まりなに駆け寄る。

「私が出ますよ！」

「桜！！？あんた何言ってんの！？」

「ちょうど良いじゃん。バッシュ持ってるし」


「桜っち！まりなさん！大丈夫っスか？話はだいたい聞こえてたんでわかったんスけど…ふたりで大丈夫なんスか？」


桜っちが、バスケできるのはあのシュートフォームを見てれば察しがつくけど…一応海常の女子のバスケ部だって全国レベルだ…二軍とはいえ二人はキツイッスよ。


「「大丈夫！」」