第4章 本当の姿*
「うん。黄瀬くんって呼ぶね。」
「涼太で良いのに〜」
いきなり、涼太なんて呼べないし…しかも今名前知ったばりかで、なんかもの凄く申し訳ない。
でも、もう大丈夫だ。
「ホント面白いっスね〜!神白さんって」
「うぅぅ。すいません。」
「いやいや。全然良いッスよ!でも初めてッス。何回も話してる女の子に名前教えてって言われたの。」
黄瀬くんは怒りもせずに、何がおもしろいかわからないけど、ずっと笑ってる。怒る気にもなれないとか?呆れられたかな?とにかく名前を知れて良かった…
「じゃあ、うちのキャプテンを紹介するッスね!こっちこっち〜」
「あっ!キャプテンなら…」
知ってるんだけど…そう言おうとしたが、笠松先輩の方に走って行っちゃった、仕方ないかまぁ良いや。
「笠松先輩〜今勧誘してる子来てもらったッス!」
「おう!って!!神白じゃねーか!」
「こんにちは笠松先輩、すいません…一度お断りしたのに来てしまいました。」
「別に構わねぇよ。黄瀬が言ってた奴ってお前だったんだな!」
(((笠松先輩が普通に女子と話せてる!!)))
「笠松先輩知り合いだっんスか!?」
「あぁ、こいつの兄貴と仲良いんだ、前に言っただろうマネージャーになんねぇかって声かけてるって、こいつの事だ。」
「そーなんスか!?なら余計マネージャーになってよ!笠松先輩がこんなにちゃんと話せる女の子も、なかなかいないし」
「だから!テメェーは余計な事言ってんじゃねーよ!!」
「スンマせーーん!」
あっ…また蹴られてる。
仲良いんだな〜この二人。笠松先輩も黄瀬くんの事可愛がってるみたいだし、黄瀬くんは笠松先輩の事信頼してる感じもあるし。きっと笠松先輩は他の部員からも絶大な信頼があるんだろうな〜そんな気がする。