第3章 揺らぐ心*
でも。本当にこの人バスケ上手いのかな?こないだの挨拶と言い酷いもんだった。
私が知らなさすぎなのかな?だってまりなも知ってたぽいし。
そういえばなんか騒がられてた学校あった気がするけど名前とか全然わからない。
それだけ私は中学の時必死だったし楽しかったんだと思う。バスケも大好きだった…
この人は心からバスケが好きなのかな?そんな感じは全然ない。でもただやってるって感じでもなさそうなのはなんでだろう?
ーー本当の俺を見て
そう言われたわけじゃないのに。この人の心がそう言ってるように感じた。
いつもどうしてそんなに寂しそうなの?諦めた目をしてるの?入学式で初めて見た笑顔はあんなに眩しかったのに本当の笑顔じゃないの?
私はこの人の事を何も知らない。ただバスケ部だって事そしてあの人も私の事を何も知らない。
なんか苦手なタイプだし、ムカつくって思った事もあるけど…何故か気になってしまう。でも、あんまり関わらないようにしないと。人と関わるとその人を傷つけてしまう気がする。
もう誰にも私の心を見せたくないし見せるつもりもない。逃げてるのはわかってるけど…優しさに甘えたくない。本当はもっと強くなりたい。だから私は絶対に泣かない。泣いたら全て溢れ出てきそうだから。