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【黒子のバスケ】瞳の奥の真実

第17章 恋愛初心者*



「桜ーー!」

「わっっ!!ど、ど、どうしたの?」

最近黄瀬君は、私に抱きついてくる事が増えた。


「桜に、くっつきたかったんス!!」

「黄瀬君……いきなり抱きつくの…止めて…?」

人に見られても恥ずかしいし、なんせ私の心臓がもたない…

「ヤーダ!!だって、せっかく付き合えたんだから…一秒でも長く桜と、こうしていたいんス…」

トクン…
こんな風に顔色一つ変えずに、思った事を言葉にできる所が好き。
私には、少し……いや、かなり難しい事だ。

「黄瀬君って…なんでそんな恥ずかしい事平気で言えちゃうの?」

「俺は、自分に正直なんで!それに平気じゃないっスよ?胸に耳当ててみて?ホラ…聞こえるっしょ?」

すると…黄瀬君の胸は…
ドクン、ドクン、と隆起と陥没を繰り返しているのがわかる…

それを聞いてか、私の心臓も直接聞こえそうなほど鼓動が鳴り始めた…


「桜…まだ…離れたくないっス。今日…家来ない?」

「えっ……!」

いきなり…お家!!?だって…家の人とかいるよね?なんて挨拶するの?彼女ですって言えば良いの?頭の中は、パニック状態だ。

「プッ…アハハ!!そんなに難しい顔して、どうしたんスか?変な事しないっスよ?だから少しだけ来て?ダメ?」

もぅ…その顔ダメだってば!
お願いって見つめられたら断れないの知ってるくせに、ずるいよ…

「じゃあ…少しだけ…おじゃまします!」

「よっしゃ!!じゃあ行くっスよ?ハイ!!」

黄瀬君の大きな手が私の手を取る。

「えーっと……」

「ヤベェ…桜の手小さくて…超カワイイんスけど…」

すると普通に繋いでた手は、いつの間にか指と指が絡む形に変わっていく…

もう私の頭と鼓動は、いっぱいいっぱいでおかしくなりそうだ…

「黄瀬…君…私、もうダメかも…」

「ん?何がっスか??」

「ドキドキしすぎて…おかしくなりそう…」



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