• テキストサイズ

【黒子のバスケ】瞳の奥の真実

第17章 恋愛初心者*



「どうしよう…」

「だーかーら!ちゃーんと俺が笠松先輩に報告するから、大丈夫っスよ!!」

二人で部活に向かう途中、付き合った事を報告するか、しないかで完全に意見が齟齬になってしまった…

「でも…ウィンターカップも近いし…そうゆうの隠しておいたほうが良いんじゃないかな?」


「嫌っス!真剣に桜と付き合ってるのに…なんで隠さないと、いけないんスか?」


それでも部員の事とか考えると報告する事を躊躇してしまう。マネージャーと選手なんて本当は良くないだろうな…

「じゃあ…笠松先輩だけには報告して他の人には、ふせておくのはダメかな?」

「ハァ〜。ほんと桜は、頑固っスね!りょーかいっス!でも、桜に対しては、何も変える気ないっスからね?!」

「うん…ありがと!!」

私だって黄瀬君の事、真剣に考えてるし…本当に好きなんだよ…?

だけど…今は、私の気持ちより、あなた達の夢を支えたいと思うんだ。

日本一。凄く大変な事かもしれないけど…黄瀬君達なら叶えられちゃうと思うから。


「ちょっとマッテ…桜…」

「黄瀬…く…ん?」

「少しだけこうしてて良い?今誰もいないから…」

フワッと優しく包み込こまれる…

「でも…誰かに見られたら…」

「俺は、別に構わないっスけどね!桜が、可愛いのがいけないんスよ?」


黄瀬君の匂いがする…
まるで私の心を誘い込むような良い匂い。吸い込むと、血液を巡って体全体に巡ってくる。

「桜?どうしたんスか?そんなくっ付いて」


黄瀬君の胸に顔を押し付けて心地よくなっていた事に気付かさせれると、急に羞恥を掻き立てられた。

「あっ…ごめんね…!」

離れようと体を動かす。

「ダーメ!もっとくっついて?」

力いっぱい、私を抱きしめてくれる腕が愛しくて嬉しくて…ここが学校だという事も忘れて、その温もりに身を預けた。




/ 142ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp