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【黒子のバスケ】瞳の奥の真実

第16章 好き。すき。スキ*



休み時間。

さっき黄瀬君にからかわれた事が恥ずかしくてその後、一度も顔を見れないでいた。

もぅ…こんなんじゃ告白なんてできないよ…

「黄瀬くーん!!」

後ろから瀬戸さんの声が聞こえてくる、隣のクラスの瀬戸晴日さん…黄瀬君の事が好きな子は、沢山いると思うけどこの子だけは、なんだか違う…黄瀬君の外見が好きとかじゃなくてちゃんと黄瀬涼太って人間が好きなんだって伝わってくる…

「こないだ言ってたCD持ってきたよ!」

「マジっスか!!ありがと!これ聞きたかったんスよ!」

黄瀬君のファンの子達に対する態度と瀬戸さんへの態度は、やっぱり違う気がする…


「神白さん!今日なんだか雰囲気違うね?凄く素敵だよ!」

「えっ…?ありがとう!たまには、雰囲気変えてみようと思って。」

「似合ってる!大人っぽくなるね!羨ましい〜」


こうやって素直に人の事を褒めらる瀬戸さんの方が素敵だと思う。瀬戸さんは真っ直ぐ黄瀬君に気持ちを伝えてるのに…私は、一体何してんだろう…?

「女の子は可愛い方が良いよ!私には可愛さのカケラもないから瀬戸さんが羨ましいよ。」

モヤモヤする…なんだか頭もズキズキ痛み出してきた…ダメだ。保健室にでも行こうかな…

ーーガタッ

勢いよく席を立ってしまってイスが後ろに引く音が大きくなってしまった。

「どうしたんスか?!桜っち?」

「あっ…ごめんね。なんでもないの…」

「神白さん?なんか、顔色悪いよ?」

「ちょっと体調悪くなっちゃって…保健室行ってくるね!」

「体調悪いんスか!?俺も一緒に行くよ!いこっ?桜っち。」

「一人で行けるから大丈夫!」

「でも、心配っス…」

「本当に大丈夫だから!ありがと…じゃあ、またね!瀬戸さん。」

「うん…お大事ね。」

黄瀬君の優しさを断ってしまった…でも今は、一人になりたい。

「はぁ…私って嫌な奴だな…」

気持ちがぐちゃぐちゃになってる、楽しそうに喋ってる二人を見ていられない…こんな、感情知らなかった…
今の私の心は、とんでもなく汚れている。


ヤキモチ…と言う名の感情の所為で…


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