第14章 一生親友*
放課後、部活も終わりまりなを待つ。
「桜っち〜かーえろ!?」
黄瀬君、笠松先輩、森山先輩がこっちに歩いてくる。
「あっ…ごめんね。今日は、まりなを待ってるから」
「そっか!!ちゃんと話せると良いっスね!じゃあ気をつけて!なんかあったらいつでも連絡待ってるっスよ!」
「うん!なんか色々ごめんね…黄瀬君も気をつけて!先輩もお疲れ様です。」
黄瀬君達が帰って、一人でソワソワしていた。なんだか変に緊張する。部室から女子バスケ部が出てきた。
「まりな!!」
「桜?何してんの?」
「あの…まりなの事待ってたんだ。」
「そっか…じゃあ一緒に帰ろ。」
「うん…」
まりなと二人きり、何か話さなくちゃいけないのにどうして感じな時は、言葉が出てこないんだろう。
「あ”ぁー!何か話さなきゃいけないのに、何を言って良いかわかんない。」
「えっっ!?」
私の気持ちを代弁するかのように、まりなが話し出す。
「今そう思ってんでしょ?上手く頭で整理してちゃんと伝えなきゃ…そう考えてるんでしょ?」
「なんで…わかっちゃうの?」
「顔に書いてある!アンタは、そこがもう間違ってんのよ!上手く伝えなくて良いし、綺麗事も言わなくて良い!桜の言葉で伝えてよ。アンタのココにあるもの吐き出せば良いんだよ!」
そうやって、まりなは、私の胸骨辺りを人差し指で指してきた。
私の言葉?私は、いつも自分の言葉で話してきたつもりだった…でも大事な事は、いつも澪に問いかけるようになっていた。けれど返事はない…それでもそうする事で償いをしてるつもりになっていたのかもしれない…
上手くなくて良い。思った事を話せば良い。そう言ってくれた。
だったらちゃんと、言わないと…
「まりな…私ね…」