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【TOZB】Tales of Zersetia

第5章 第3章 カノヌシ降臨




「アイゼンが見えるようになったんだって?」
アイゼンに群がるように囲っていた船員たちに私は声をかけた。
「あ、クロエ。そうなんだ。」
その姿は私が初対面で見た姿。否ゲームで見ていた初期姿と寸分違わず。
「って、クロエなんで泣いてるんだ?」
1000年後にはドラゴンになっているなんて信じられないくらい普通だったので、気付かない間に涙を流していたらしい。
「気にしないで。」

「・・・・・・クロエ」
「何」
「こんなものを見つけた。」
っといきなりアイゼンに話しかけられその上で見せられたのは、私らしき女性が探し人扱いになっている手配書だ。
確かに、海賊と一緒には居るが、指名手配されるようなへまをした記憶はない。

「聖主 ゼルセティア。人間でありながら6人目の聖主になった女性だと書いてあった。」
「あ、そう書いてあったんだ。」
話は出来るけど、正直この世界の字まではわからないからね。
「俺たちがアイフリードを探すのは変わらない。しかし、コレにはお前の本名まで書かれている。」
なんとなく、アイゼンの言いたいことを私は察した。

「偽名を使うってことだね。」
「察しがいいな」
「伊達に君たちと一緒に船に乗ってないよ。」
私がそう答えると、皆そうだな。と答えてくれた。
「ってもなぁ。なんかいい名前あるか?」
「じゃあ、モードレットは?」
「いいだろう。」
最初に名乗る名前で迷っていた名前。
こんな形で名乗ることになるとは。

「格好はどうする?」
「服はこのままでもいいかもしれないけど、色は変えた方がいいよな。」
「髪型も変えた方がいいんじゃないか?」
私がここで生活している間の格好はほぼライラのような感じで、カラバリで色違いにした感じだった。
とはいえ、この時代にライラはまだいないだろう。
「じゃあ服は白と黒基調に染めて、髪はおろしてちょっとウェーブかけるか。」
正直結ぶのが面倒だった。っていうのもあるけど

結果、この格好がこの時代から1000年後のゼスティリアの時代に至るまですっかり私の衣装として定着してしまった。
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