第18章 交わり

軽く吸っただけでラビュルトが切なげな声を漏らす。

舌全体を使って乳輪から乳首をぞろりと舐め上げながら、脇腹に手を滑らせ、仄かな茂みにそっと触れた。

「はぁ…ン…」

舌をくすぐる感触を確かめながら、茂みから腰骨、内股をスルスルと撫でる。もどかしげにラビュルトの腰が浮き上がり、カクは締まった尻を掴んで我をラビュルトに押し付けた。
形良く伸びた足の隙間にカクの立ち上がったものが滑り込む。
ぬるりとした刺激が敏感な先端を掠めた。

「…く…ッ」

カクの唇から短い息が漏れる。その拍子に歯が乳首を噛んだ。

「あぁ…ッ」

小さくて甘い声に、カクの手が揺れる。

優しくしたい。
したいのに、頭がクラクラする。

情けない。

自制がきかん。

こんな事ならもっと経験しとくんじゃった。

濡れた襞を掻き分けて柔らかな壺に指を差し入れながら、カクは歯を食い縛った。

「ん…ん！…あ、あ……」

ラビュルトの手がカクの硬く膨れた棹を浮かされたように擦り上げる。

「……はァッ」

また忙しない呼気が漏れ出てしまう。

いや、違う。

違うんじゃ。

ワシャラビュルトだから、ラビュルトとだからこうしとるんじゃ。
その為に誰かを抱くのは正直じゃない。

こんなワシはみっともないんじゃろうか。
じゃとしても。

絡みつくラビュルトの手を解いて体をずらす。

すんなりした足を開いて、その芯に顔を埋めた。

伸ばした舌先に唾液よりぬめる蜜が触れる。熱く濡れた肉が舌より尚柔らかく、カクの唾液腺を刺激した。
何度か目合って知った肉芽を舌先で探る。

「あ！あ、あ…」

ワシはラビュルトが好きじゃ。

探り当てた肉芽を舌先で弾き、襞の間に再び指を潜らせてカクはフツフツと沸く頭でラビュルトを思った。

白髪と若葉の宿る灰色の瞳。飾らない話し方、真っ直ぐな優しさ、すんなり伸びた手足、しなやかな筋肉を纏った肢体、大きな口、開けっぴろげな笑み、薄荷の香り。

長い指で膣をクチクチと掻く。ざらざらと指の腹を擦る感触に興奮した。

ワシはこの中に入って果てたんじゃ。

不思議だ。
そして堪らない心持ちになる。

捩れる腰を逃さず、口中に含んだ襞と肉芽を飢えた獣のように舐め啜りながら、カクは差し込む指を二本に増やした。柔らかな壷口は他愛なくそれを呑み込んでひくひくと締め付けて来る。