第1章 運命が変わった
(…誰もいないや。)
カバンが隅の方に置いてある。どこか別の部屋に行っているみたいだった。
(…机の上とかに置いていったりしてないかな。)
中に入って見てみたが、やっぱり置いてなかった。
「何やってんの?」
「ビクッ!!」
思わずびっくりして振り向くと、そこには瑞希くんがいた。
「あっ!!君昨日の…、佐々本りいなちゃんだよね?」
「は、はい……。」
そういえば、どうして名前を知っているんだろう?すると彼もそれに気づいたらしく、
「あー、生徒手帳の名前見て。はい、コレ探しに来たんでしょ」
と言って私の生徒手帳を渡してくれた。