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おそ松さん〜ニート達の裏模様〜

第72章 デリバリーサンタ トド松


主人公視点



「メリメリクリクリー!」


真夜中、窓から突然ピンクのサンタがやって来た。

普通ならば驚くだろうけど、松野家のノリに耐性がついていたわたしは冷静に対処をしていた。


「どうしたの?窓からなんて…」

「えへへっ、トド松サンタが聖なる夜にプレゼントを持ってきたよーっ!」


ブーツを脱ぐと、自前のシューズケースにしまっている。

トッティのこういう所、本当に尊敬する。


「いやー緊張しちゃった!ボク、こんな犯罪まがいなことしたの初めてー!」


十分犯罪じゃないかな、という言葉が喉まで出かかって、慌てて飲み込んだ。


「ごめんね…不審者だよね。でも、玄関からよりもこーゆー演出の方がサンタらしいでしょ?」

「そう、かなぁ?」

「そうなの!はいこれ、メリクリー!」


サンタが来てくれるなんて何年ぶりだろう。

大きな白い袋からプレゼントが取り出され、それだけで胸がワクワクした。


「ありがとう!!」


プレゼントを受け取り、ピンクの包装紙から出てきたのは…


「アロマ加湿器だ!カワイイ!!」

「へへっ、アロマオイルはボクセレクトだよ!早速使ってみて!」


丸いボディの可愛らしいデザイン。
色はもちろんピンク。
二人で箱から出して準備をする。


「あとは、コレもね」


テーブルにコトリと球体が置かれた。


「それは何?」

「定番だけど、ホームプラネタリウムだよ」


加湿器のスイッチを入れれば甘い香りが部屋を満たしていく。


「消すよ」

「うん」


トッティが嬉しそうに電気を消す。

部屋が真っ暗になると、天井にボンヤリと星が瞬き始めた。




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