第71章 ※デリバリーサンタ 十四松
「十四松サンタ、十四松くんに伝えておいて」
「なーにー?」
「大好きって。いつもありがとうって」
「わかった!」
頬がほんのりと赤くなったサンタさんの帽子を取り、ワザとっぽく驚いてみせる。
「あれっ!?サンタじゃなくて…十四松くんっ!?」
「あーばれちゃったーー!!」
首に腕を絡ませ、体重をかけて十四松くんをベッドへ沈める。
「十四松くん、サンタさんがね、わたしにたっくさんプレゼントくれたんだ」
「えーっそーなのーー?」
「グローブと野球盤貰ったから、二人で遊ぼうね!!」
「イイよーー!!」
早速野球盤に手を伸ばした彼の腕を掴み、わたしの腰へと回す。
「主ちゃん?遊ばないのー?」
「野球盤は……大人の遊びを終えた後にしよう?」
う、うわー…。
言った直後に後悔する。
今の台詞は恥ずかしすぎた。
思わず顔が熱くなる。
「大人の遊び?野球盤じゃなくて野球かな?」
あぁごめん、失敗だったね。
十四松くんだもん。
「……エッチしよ?」
ストレートに伝えないと…。
「明日も仕事なのにいいの?」
「うん…会いたかったんだもん」
「ぼくも…」
わたしからキスすると、少し驚きそしてすぐに受け入れてくれた。
十四松くんの匂いが、声が、指先が、わたしの全身を愛で満たしていく。
十四松くんが満タンだ。
「メリークリスマス、十四松くん」
「メリークリスマス、主ちゃん!」
今年のクリスマスは、可愛いサンタと二人で過ごせて、幸せ一色な聖夜になったのだった。