第60章 チョロ松とオコタみかんしたい時に読む話
(かわいい寝顔、わたしも少し眠っちゃおうかな…)
温度を一番弱くしてコタツに頭をコテンと預けてまどろむ。
「ただいまー」
不意におそ松くんの声がして目を開けた。
ガラガラと引き戸が閉まる音の後、おそ松くんは玄関からそのまま、わたしたちがいる居間の襖を開けた。
寒そうに肩をすくませている。
「セックス終わったかー」
「おかえりなさい。外寒かった?」
とりあえずセックスは聞き流す。
「寒いなんてもんじゃないよ〜、殺しにかかってるねー」
コタツに入ったおそ松くんにお茶を出すと、『カーッ』と唸りながらズズッとすすった。
そして何故か、わたしの隣りに移動してきた。
「んまい、ありがとな!」
「どういたしまして。さっきの怪我、もう痛くない?」
「ん?ああ、大したことねーから」
「でも青くなってる」
「へーきへーき!でもチョロ松が起きたら、大袈裟に痛がってやろーかな」
いたずらっぽくにししと笑って、おそ松くんはみかんを剥き始めた。
「にしても何コイツ…。だらしねー顔で寝ちゃって。どんだけセックス楽しんだんだよ」
「あはは…は」
気まずくて笑うことしか出来ない。
「主ちゃん、チョロ松が変態プレイに走って辛くなったら、いつでも俺に相談しろよな?媚薬とドリルとか、マンコ破壊されかねねーからさ」
「えぇっ!?そそ、そんなの使ったことないよ!!??」
「ダハハハッ!なんだ、つまんねー」
さすがにそんなのは使わないよね…。
信じよう、チョロ松くんを。
「ねぇ主ちゃん、ちょっと聞いてくれる?」
さっきまでの笑顔とは打って変わり、おそ松くんは何かを思い詰めたような表情になった。