第60章 チョロ松とオコタみかんしたい時に読む話
チョロ松視点
僕の目の前には、かごの中に山積みになったみかん。
僕の膝には、暖かなコタツ布団。
そして…僕の隣に座るのは…
「うん、甘ーい!」
「ハハッ、美味しいね!」
みかんをもぐもぐしてる、僕だけの最愛のアイドル兼彼女の主ちゃん!
そう…僕は今、彼女の手土産である愛媛みかんを食べながら、こたつで寛いでいるという幸福感ハンパない状況だ。
すっかり我が家に馴染んだ主ちゃん。
お嫁さんに貰う日は秒読み段階だ。
——たぶん。
冬の風物詩、コタツにみかん。
それに加えて主ちゃん。
僕の中で真冬の最強コンボ。
今やらずしていつヤる?
だって寒いもん。
寒いからこそ汗を流さないとね。
二人の愛で松野家の気温を十度ばかし上げよう。
いや、十度は言い過ぎたから三度くらいっ。
(よし…がんばって誘うんだ)
僕は、食べかけたみかん一粒をテーブルの上に置く。
ドキドキしながら瞳を見つめると、僕の思いを察したのか、熱っぽい視線で頷くキミ…。
二人の指が絡み合い、セックスという名の儀式をいざとり行わんとしたまさにその瞬間!!
—ガラッ—
「ただいまーっ、おっ、主ちゃーーん!!」
「ってまたお前かーーーぃっ!!??」
「どんなおかえりなさいだよ。声デカイねー」
何の因果か知らないけど、おそ松はどうしても僕の恋路を邪魔したいらしい。
パッと絡ませた指が…離れた。
離れちゃった。
「おじゃましてます!」
「全然邪魔じゃないよー!マジ会いたかったー!邪魔なのはむしろその緑色のチョロチョロうるさいヤツだから」
「いやどう考えても邪魔なのお前だよっ!!??」
なんで狙い澄ましたようなタイミングで帰ってくんの!?
行き場を失った僕の性欲どうすればいいんだ!!
爆発寸前だよっ!?
テメーのケツ毛爆発させてやろうかゴルァァァアー!!