第56章 お前がいないとだめなんだ カラ松
チョロ松視点
カラ松兄さんの様子がこの頃おかしい。
いや、社会的に見たら良くなったのかもしれない。
でもやっぱり…なんか変だ。
何が変かって言うと…。
「カラ松〜釣り行かね?」
「いや、今日はやめておく」
「んだよ、つれね〜ヤツ…釣りだけに」
誰も笑うわけがなかった。
そしてスルーした。
おそ松兄さんは釣りの誘いを断られむくれている。
「おそ松兄さん、じゃあボクとパチンコ行かない?」
「行くーっ!でも百円しかないからお金貸してっ!」
「何それっ!?たかる気満々っ!?それなら一人で行くし!」
「えー?水臭いなぁトッティー!」
このバカは、弟から金を巻き上げる以外に「働く」という選択肢はないのだろうか?
カラ松兄さんを釣りに誘ったのも、一円も払う気なかったからだな。
「つーかさ、話変わるけど何か最近カラ松変じゃね?」
「変?いつも通りだが…」
おそ松兄さんが、馬鹿正直にブッ込んだ。
ホント、なんでこんなにバカなんだ?
変だと思ったらさ、フツー相手を気遣って少しずつ探りを入れるもんじゃないの?
「えー絶対変!まずイタイ事言わなくなった。はい次チョロ松」
てか、変になったというより逆にマトモになったよな。って、なんか僕に話振られたし。