第54章 長男に松野家お呼ばれのちトランプ時々裏
そんなこんなで10分後…
「サクセスッ!!」
「はいカラ松、手札に20枚」
「えへっ、ゴメンねカラ松兄さんっ」
トッティにコールしたカラ松が見事に爆死した。
「なぜだ女神よ!なぜなんだーーっ!!」
「早く取れクソ松。そして絶望しろ」
哀れな次男よ。
お前の敗因はただ一つ。
ゲームなのに、運を信じないで守ってばかりいた事だ。
他の弟達が数枚なのに対し、お前は片手じゃ持ちきれない程の手札。
悪いが、次で俺は上がる。
涙目のカラ松をヨソに、俺は最後の一枚を主ちゃんに託した。
「んじゃ、最後主ちゃんがかわいーーーく決めちゃって?」
「か、かわいく?普通じゃダメなの?」
「うん。惨めで哀れな弟達に癒しを与えてやって」
「やだっ!」
主ちゃんは気づいていない。
その「やだ」すら、弟達には効果てきめんだという事を。
それだけでフル勃起だという事を…。
「じゃあじゃあ、ボクが考えてあげるっ!」
「はいどーぞトッティ!」
「えーとね、こーゆーのどうかなっ?」
そう言うと、トド松は四つん這いになり、手札を置く動作をしてから首を傾げて、
「じゅー!」
唇を尖らせて発音した。
「ナイスッ!!はいやって主ちゃん」
「えーっ!?恥ずかしいよぉ!」
「主ちゃん…ボクの方が恥ずかしかったな…。ボク男なのに頑張ったんだよ?」
「トド松くん…」
グッジョブトド松!
お前が目をウルウルさせても大してかわいくねーけど、優しい優しい主ちゃんは、そんな顔されたら逃げられない。
っつーか俺らただのエロジジイだよな。
これただの、会社の飲み会とかで真っ先に嫌われるセクハラオヤジのノリだわ。
ま、心の広い彼氏様が、特別におすそ分けしてやるよ。
エロカワイイ主ちゃんをな…。