第54章 長男に松野家お呼ばれのちトランプ時々裏
おそ松…急にふっかけてきたな。
「…戦いに戦略は必須だろう?」
「へへっ、まぁな」
なんだあの不敵な笑みは…?
気になる…。
あの余裕は一体どこからくるんだ?
(まさか、オレの作戦が既にバレている!?)
ブラザーの中で最もギャンブル依存しているおそ松…。
危険極まりない要注意人物だ。
常日頃頭はギャンブルであり、何より負け戦の数も人一倍。
並大抵の精神力じゃ毎日競馬とパチンコには通えない。
そう!それが、『豊富な実戦経験による、度胸と読みは兄弟一!生粋のギャンブラーおそ松!!』だ!
いや、良く言い過ぎか?
それに、彼女という甘い誘惑に、もしかしたら腕が鈍るかもしれない。
とりあえず悟られぬようクールに決めるとしよう。
「あらら、カラ松くん急に黙っちゃって。はい、一松から続き〜」
やはり手札が一番多いのに、おそ松の表情に焦りの色は見えなかった。