第54章 長男に松野家お呼ばれのちトランプ時々裏
チョロ松視点
UMAだとか古代遺跡、宇宙の神秘など…この世にはありとあらゆる不思議が散りばめられている。
だけど、そんな世界中の不思議よりも、僕が何よりも不思議で信じがたいこと。
それは…
「ダウト!あーっ、嘘じゃなかったんだー!!」
「あーあー、主ちゃんったらまた俺らの手札増やしちゃって!でもかわいーからゆるーす!!」
(なんでこんなステキな子が、よりにもよってクソでゲスなうちの長男の彼女なんだっ!?)
目の前に映るクソカワイイ女子の存在を、僕はどうしても信じる事が出来なかった。
ホントにありえない。
怖いって。
オカルトだよ。
これぞまさに怪奇現象。
何が一番怖いかって、すぐ振られると思いきや続いているというこの事実。
いいとこなんてひとっっつもないのに!!
…ついに、うちに泊まりに来てしまった。
両親は死ぬほど歓迎してたけど、話すと長くなるからここでは敢えて伏せておく。
そして、銭湯でやがて来る戦闘のため心身を清めたのち、親が寝静まった深夜…僕達の戦いは始まった。
「フッ、次はオレの番だな…3だ」
「えーと、4!」
兄弟順で時計回りに手札を出していく。
カラ松兄さんの後、僕は真実のカード「4」を出した。
「……5」
(クソッ、誰もダウトって言わなかった!)