第52章 番外編 神松育成ストーリー(読切逆ハー裏)
「おい神松テメーッ!!俺らF7なんてぜってーーやらねーからなっ!!」
これ以上出番を与えてたまるか!!
「おそ松兄さん安心して。今回の僕は、主ちゃんを迎えに来ただけだから」
神松が再び微笑むと、一松が力なく崩れ落ちた。
「うぐっ……おれは、もうダメだ…清く正しく美しいヤツの、清々しいまでの毒気にやら…れ…た」
「一松にーさん…にーーさーーーーん!!!!」
悲痛な叫び声をあげる十四松の横で、チョロ松が一松の心臓に耳を当てる。
「——死んでる!?」
「そんな…ウソでしょっ!ウソだと言ってよ一松にーさーーんっ!!」
泣き崩れるトド松の肩を俺は支えてやった。
「くそうっ、よくも!よくも一松をっ!!」
一松が…可愛い弟が、安らかな眠りについてしまった。
「はい、服を着て」
「…うんっ」
神松のヤローはせっかく丸見えだったのに、主ちゃんに服を着せ始める。
「うん、とても綺麗だね」
「そんな…神松くんの方が素敵だよ」
「いいや、一番素敵なのは、僕を作り出してくれた兄さん達さ」
「まぁ…なんて謙虚なの……」
主ちゃん?
なんかあからさまに態度違くない?
何でいきなり現れた神松と二人の世界に浸ってんの?
俺たちと過ごした濃厚な日々は何だったの!?
「じゃあ、この子は兄さん達が非道な事をした分、責任持って僕が幸せにするから」
そう言うと、神松は主ちゃんをお姫様抱っこした。
「行こう…主ちゃん」
「うん、これからよろしくね。神松くん」
(ええぇぇぇええええーーーー!!??)
石のように固まり、動けなくなった俺たちに軽く会釈をして、二人はゆっくりと部屋から出て行った。
部屋に残されたのは、呆然と立ち尽くす俺とチョロ松、十四松、トド松に、気絶したカラ松と安らかに眠る一松…そして、未使用の大人のオモチャ……。
分岐エンドはまさかの神エンドとなり、神松と主は末長く幸せに暮らしたそうな。
——めでたしめでたし——