第52章 番外編 神松育成ストーリー(読切逆ハー裏)
・・・
「う…ぅん」
閉め忘れたカーテンから朝日が差し込み、その眩しさに目が覚めた。
既に行為は終わっており、わたしはパーカーを着せられソファーに運ばれていた。
寝ぼけながら毛布を首まで掛け直した時、
「ん?」
違和感を感じ顔をあげる。
すると…
目の前に腕枕をしながら眠るカラ松がいた。
(ど、どうして…カラ松がここに…!)
至近距離の寝顔に胸が煩いくらい高鳴る。
でも、ダメ。
ダメなんだ。
ここに来る時に、六人の誰にも惚れないと決めた。
互いに性の捌け口という関係性ならば、恋愛感情など邪魔でしかないからだ。
だから、こんな…恋人のように寄り添い眠られては戸惑ってしまう。
恋人でいられるのは抱かれている時だけ。
わたしは、刹那の温もりにすがるだけ…。
ソファーから起き上がり離れようとすると、
「うう…っ…主…」
—ズル…ドスンッ!—
…カラ松が、勝手に寝返りを打ってソファーから転がり落ちて行った。
「…っ、いったぁ……っ!」
頭を押さえながらソファーによじ登るカラ松。
そんなドジな一面に、思わずクスリと笑みがこぼれた。
「フッ、キミの笑顔…初めて見た」
寝癖だらけの頭でカッコつけている。
「なぁ、隣いいか?」
「勝手に添い寝していたくせに」
カラ松は無言で皮肉っぽく笑ってから、わたしのとなりに腰掛けた。