第52章 番外編 神松育成ストーリー(読切逆ハー裏)
——なんて、カッコつけてたのは最初だけ…。
「うわーーーんっ!!さびしーーよーーっ!!」
六人の名前を覚えた頃には泣き上戸になってしまっていた。
そう、誰でもいいから甘えたかったのだ。
分かってる。
わたしは面倒臭くてどうしようもない女だ。
「はいはい、分かったから」
右隣のおそ松はずっと背中をさすってくれている。
一方左隣のチョロ松はというと、
「ケッ、十年付き合って同棲して振られた〜?んなの飽きられたんでしょ〜!!ギャハハハ!!」
本音を垂れ流している。
大分悪酔いしているけれど、普段はどんな人なんだろう。
「チョロ松!レディーに失礼じゃないか!フッ、オレが忘れさせてやるよ…」
カラ松…無職童貞だというのに、何故あんなにも自信に満ち溢れているのだろう。
「一松にーさーん!はいししゃもー!!」
「にゃーー!!」
一松と十四松は我関せずで二人の世界に浸っている。
うん、普段のわたしもどっちかというとこっちよりの人間だ。
面倒臭い人間には基本関わらない。
…まぁ、そんなんだから友達少ないし、親友にも迷惑かけてばかりなんだけどね。
元彼にも依存していたし。
「……」
「ねーねー主ちゃーん!!」
わたしが少し考え込んでいたら、意外にも十四松が話しかけてきた。