第48章 ※ハロウィン戦争 トド松
「もうっ、トッティのお兄さん達なんでこんなに面白いのっ!これはお客さんみんな笑ってたの納得ー!!」
「え?ええっ?」
「二人きりなんて言わないで、みんなで沢山話そうよ!」
主ちゃんはボクの手を繋いだまま、みんながいるテーブルへと戻って行く。
(主ちゃん…兄さん達が平気なの?)
なんでだろう。
ボクは、何故だかそれがとても嬉しかった。
兄さん達を自分の恥、闇、お荷物だと思っていたけれど、彼女に受け入れてもらえた事にすごくホッとした。
あれ?ボク、本当は兄さん達のこと…?
「あ、あの…みんな…ボク…む、むぐぅ!?」
「おかえり…」
急に一松兄さんに特大のケーキを口に入れられた。
「むー!!??」
「絶対領域ちゃん、これから兄弟で大事な話があるから、少しの間俺の膝に座っててくれる?」
「膝に座れとかおかしいから!そこはフツー『離れてて』だろ!!」
いつの間にかチョロ松兄さんが復活している。
いや、そこはさして重要じゃない。気がつくとなんか包囲されていた。
(マズいっ!この空気は圧倒的にマズい!!)
どうにかしてクソ共から主ちゃんを逃がそうと策を練っていると、
—おーい、主ー!—
お義父さんの声が店の外から聞こえてきた。
「あっ、お父さん呼んでるからちょっと行ってくるね」
タイミングよく主ちゃんがお店から出て行く。