第48章 ※ハロウィン戦争 トド松
(はぁ…仕事後に仮装したまま、魔女と悪魔でイチャラブセックスしたい。待ち遠しくてたまらないよ)
ってゆーか、よく見ると主ちゃん…ガーターベルトまでしちゃって…。
厨房でお義父さんが作業しているというのに…それはいいのかな?
お義父さん的に大丈夫なの?
お義父さんは、主ちゃんの絶対領域を、汚いオス共に舐め回すように見られてもいいの!?
ボク的にはちょっと、いや、大分妬けちゃうんだけどな。
うーん、彼氏って特権を持つとワガママになっちゃうねっ!
独り占めしたくなるんだよ…何もかも。
(でも、落ち着けボク!お義父さんの前でヘマは絶対にするな!冷静になれ!)
実は——ボクは主ちゃんの友達という事になっていて、付き合っているのはまだ秘密の状態だ。
なので、両親にろくな挨拶もしていない。
つまりまだ、彼氏という認識をされてないんだ。
だから二人の今後の為にも、お店の手伝いだけは何としても抜かりなくこなさないと!
いつか訪れるであろう、『主ちゃんをボクにください』のために!!
「主ちゃん、入り口の飾りオーケーだよ!」
「ありがとーっ!じゃあこっち手伝って!」
さりげなくボクの手を握る主ちゃん。
そんな可愛くボディタッチをするキミを一瞬抱き寄せ、秘密のキスを交わす。
(うん、今日もがんばろうっ!)
ボクは一軍への階段を上り始めたんだ。
——そう思っていた。
少なくとも、お店のオープン前までは希望に溢れていたんだ。
なのにアイツらときたら、また邪魔しに来やがって…!
口にするのも憚られるクソ共の存在が、またしてもボクのワンランク上への道を脅かす。
そう、あいつらは、絶対に逃げられない…地獄の足枷——。