第46章 さて…本気を出すとしよう… カラ松
カラ松視点
オレは松野家に生まれし次男、松野カラ松。
静寂と孤独を愛する男。
そんなオレに寄り添うように咲く一輪の花。
それが主…お前さ。
だが、主は昨日からフレンドと温泉旅行に行っている。今日の夕方にはこちらに帰ってくるらしい。
(きっと今頃、新幹線でガールズトークでもしているんだろう…)
友と楽しげに語らうお前を想像するだけで、オレのハートは温かくなった。
(たまには羽根を伸ばすといい…マイエンジェル。そして、出来る事ならまたオレとも旅行に行ってくれ)
こういう退屈な日に限って、ブラザー達は出かけ、部屋にはオレただ一人。
寂しくないと言えば嘘になる。
(サンシャインも顔を出しているし、屋根の上で作曲活動に勤しむとするか)
オレが押し入れからギターを取り出したその時…
—ピンポーン—
静寂を破る玄関のチャイムが聞こえた。
近所の回覧板だろうか、なんて思いながら、オレは階段を下りた。