第43章 ※十四松に音楽会を 〜作者リク作品〜

終演後…



「十四松くん！」



クソ汚かったから、主ちゃんと会わずに帰ろうとしたんだけど、すぐ見つかっちゃった。


いろんなお客さんに挨拶して回っていたのに、すぐにぼくの所へ来てくれたみたい。


振り返ると、主ちゃんは驚き目をまん丸にしながらぼくを見ている。



（汚くて怒られるかな？呆れちゃったかな？）


「あ、あのねっ、主ちゃ」


「アッハハハハ！！どうしたのその格好！！」



主ちゃんは、お腹を抱えて笑い出す。



「あれー？怒んないの？」


「ど、どうしたらそんな泥んこになるの！あーもう、ハハハハッ…く、くるしいっ！来る途中でそうなっちゃったの？」


「あい！招待券無くして探してた！」



ぼくがそう言うと、主ちゃんはさらに爆笑した。



「言ってくれれば新しいの用意したのにっ！やっぱり十四松くんはスゴイねっ！こっちが想像出来ない事ばっかり！アハハッ！！」


「そうかなー？」



主ちゃんの大笑いを聞いて、他の出演者さん達がわんさか集まってきた。



「主、あんた爆笑しすぎ！どうしたの？」


「あれ？こ、こちらの方は…？」



ぼくはギクッとした。