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おそ松さん〜ニート達の裏模様〜

第5章 四男と雨だれ


おそ松視点



翌朝


一松が朝帰りしてきた。

何でも、昨日の豪雨の中帰るのがシンドくなって、公園の遊具の中で野宿したとかなんとか。
そんで、帰ってきたと思ったら、猫に餌やりにすぐ家を出て行った。


「一松兄さん、公園で野宿とか…ますますネコ科に近づいてない?」


トッティはスマホ画面から視線を動かさず話しかけてきた。


「いやぁよかったー!おにいちゃん、てっきり女にDT捧げたのかと思って焦っちゃったよー!」

「闇松兄さんに限ってそれはナイでしょー!」

「安心したらお腹空いちゃったー。トド松ー、一松のにぼし食おうぜ?」


だららんと寝転んでいたソファーから上体を起こし、親指をにぼしのある棚へクイッと向ける。


「もー、勝手に食べたら怒られちゃうよっ?」

「止めないお前も同罪だって。えっと…確かここに…あった!」


棚の上を漁り無事にぼしの袋を発見。
袋を引っ張ると、小さな箱も引っかかって落ちてきた。


「あ?なんだこれ?」


タバコよりも大きめで軽い箱をひょいと拾う。

それはこの家に在らざるべき代物——封の開いたコンドームだった。


「…これ、お前の?」

「違うよ…ってゆーか、あの棚って一松兄さんしか使ってなくない?」


顔を見合わせ、沈黙が部屋に訪れる。

どうすっかなーと、個数の減ったコンドームの箱を2人で眺めていたら、急に襖が開いた。


(いちまつうぅぅぅう!!)
(いちまつにーさーーんっ!!)


恐怖で固まる俺とトド松。

つーかヤバい。
こんなん持ってんのバレたら魂抜かれる。

まだ死にたくなかったので、とっさにコンドームをパーカーの中に隠した。


「……あ?おい…何ヒトのにぼし勝手に食ってんの?」

「サ…サーセンっしたーーっ!!!!マジサーセンっしたーーっ!!!!」


2人で床に頭がめり込むほど土下座しまくり、エロ本を山積みにして一松様に献上した。


「は?」






松野家は今日も平和である。
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