第34章 番外編 F6 一松と囚われの姫君
主人公視点
「うひょひょ!二人とも官能的でスバラシーザンス!まるでギリシャ彫刻のような、一級の芸術品ザンス!」
「ボス、何で褒めてるんですか?」
「シェーーーー!!??」
ヌルヌルと柔らかな触手が太腿や脇の下を何本も絡まり擦れ、気が遠くなりそうになる。
いつも、一松に抱かれている時とは全く違う。
暖かみも心の交流もない、虚しい愛撫。
目の前にいるのに、彼に触れることすら出来ず、わたしの身体は心とは裏腹に、無機質な愛撫に熱くなっていく。
悔しい。
悔しくて悲しくて、涙がとめどもなく溢れる。
最愛の人である一松の目の前で、陵辱されていくわたしの身体。
「一松…お願い…っ!見ないで……!」
「主…こんな事になって…すまない…!」
「違うの…っ!わたしが知らないおじさんについて行ったばっかりに…あぁっ!!」
「あれほど知らない人について行くなと言ったのに!お前は純粋すぎる……ううっ!」
首筋に生暖かい触手が這いずり回り、思わず声を漏らしてしまった。
一松も耳の裏を刺激され、悔しそうに悶え始める。
「お二人さん、いい感じザンスよー!まずは身体をたーっぷりほぐしていくザンス!!では、媚薬オーン!!」
わたしの顔の前に、身体を拘束しているものより一回りほど細い触手が現れた。
「な、なに?いやっ!やめてっ!!んぐぅ!?」
小さな触手は、わたしの口の中に入り込み、液体を噴出した。
「んんーーー!!??」
喉の奥で吐き出され、苦しさのあまり飲み込んでしまう。
「やめろぉっ!!主ー!!」
「即効性の媚薬ザンス!女体は感じることにより子宮が下がり、妊娠しやすくなるザンス!よって、媚薬は必要不可欠!うっひょひょひょーー!!」
喉が上下し終わるのと同時に、身体の奥が疼いてきた。