第29章 アンケート投票第2位 注文の多い猫松 前編
一松視点
おれの用意周到な作戦で、主を見事スムーズに猫にすることが出来た。
「おれの猫になるのって、どんな気分?」
「どういうつもりっ!怖かったんだから!」
「へーぇ、怖かったの?」
困った顔して頷いている。
どうやら大成功。
尻尾を掴んで先っちょでお尻をくすぐると、猫みたいな甘ったるい鳴き声をあげた。
「くすぐったぃ…や…め、て!」
「ヤバいね…猫と主のコラボ。おれ爆発しそう」
「一松くんも…猫耳似合ってるね」
「は!?」
しくじった。
さっき隠れていた時出して、うっかりしまい忘れていた…。
でも、本物ってバレてないからいいよな?
首筋を甘噛みすると、抵抗しおれの腕を掴もうと、主は手をパタパタさせている。
「ヒヒッ、作り物の肉球じゃあ何も出来ないなぁ?」
「や…だぁ……!」
主の抵抗虚しく、おれは猫パンチでぷにぷにされるだけだった。
「なかなかいいね…その無力で哀れな感じ」
耳元で囁き、その肉球のぷにぷにで主自身の胸の先端を擦ってやる。
「ほら、おれに自分を慰めているトコ、見せてよ?」
「ぁ……や…やめ…て…!」
自分の肉球に感じてるとか…エロくてかわいくて、破壊力ヤバすぎでしょ。
(これはもう、寝不足必須…)
主と朝までにゃんにゃんにゃいと…決行。