第27章 アンケート投票第3位 お風呂でカラ松
主人公視点
カラ松くんにするすると部屋着を脱がされ、二人のバスタイムが始まった。
浴槽には、わたしのお気に入りである、ローズの香りがするバブルバス。
「まずは、髪を洗ってやろう」
「あ、ありがとう」
美容院以外で髪を洗ってもらうのなんて、子供の頃以来だった。
シャカシャカとたっぷりの泡で髪を洗われる。
「気持ちいい…」
「だろ?」
カラ松くんって手先が器用だなぁとつくづく思う。指を小刻みに動かし、頭皮をしっかり洗ってくれている。
トリートメントも終わり、お湯で泡を洗い流された。
次はわたしの番だ。
「じゃあ、わたしも洗ってあげるね」
「えっ、いいのか!?」
「当たり前でしょ」
謎なタイミングで照れている彼を座らせて、シャンプーを始める。
「ね、兄弟全員で銭湯行くんだよね?」
「ああ。それがどうした?」
「お互いの髪を洗ってあげたりするの?」
「流石に髪は洗わないな。背中は洗うけど」
「六人並んで?」
「そうだ。…そんな事が気になるのか?」
「ふふっ、なんとなく!想像したらおかしくって!」
わたしが笑うと、カラ松くんも片方の口角を上げ微笑んだ。
「まぁ、オレ達は特殊かもしれないな。布団も同じだし」
「へーっ!本当に仲良しだね!」
「ああ!ファミリーみんな強い絆で結ばれているんだ!…お前も…そろそろファミリーのいち…いっつ!あっ、泡が!?痛い!目が痛い!!」
「あ、ごめんっ!すぐ流すから!」
とっても嬉しい言葉が聞けそうだったタイミングで、カラ松くんの目に泡が入ってしまった…。