第14章 カラ松の夜
カラ松視点
オレは松野家次男、松野カラ松。そして主のオンリーワンな恋人…!!
バスローブに身を包み、夜景を眺めながらワイングラスを傾ける。…飲めないけれど。
今宵は、主を喜ばせるために都内の高級ホテルに泊まっている。
主はというと、一人でシャワータイムだ。
なぜ一緒に入らないのかって?
フッ、いいだろう…教えてやるよ。
それは…サプライズプレゼントをするためさっ!
プレゼント。
それは、相手を喜ばせるために己の何かを犠牲にし、捧げること。
犠牲にするものは、お金だったり、時間、労力など多種多様である。
というわけで、何を隠そう、オレの財布は既にスッカラカンだ。カラ松だけに!
だが、いい…これでいいんだ…!
主の喜ぶ顔は何ものにも代えがたいのさ。
オレは、座っているイスの背もたれにお手製のカラ松GREATラッピングを施したプレゼントを隠し、主を待った。
・・・