第13章 チョロ松の台本 愛のむきだし編
ゼリーを黙々と食べていた一松と十四松はコントを始めた。
「あんまーっ!食べてみ兄さんっ!」
「あんまーっ!こんな洋菓子はじめてやでぇ!」
「洋菓子ちゃうがな、きょうびスイーツやがなっ」
「ススススイーツゥーッ!!」
「せやでせやでぇー!!」
「さよかー!!」
「お前らは使い古しのコントしてんじゃねーっ!!」
二人に気を取られていたら、ドライモンスターの魔の手が彼女に迫っていた。
「ねぇねぇ主ちゃんっ!これボクの連絡先!!チョロ松兄さんに飽きたらいつでも連絡してねっ!」
「しれっと口説くなーーーーっ!!!!」
「は、はは…」
バタンッと床に崩れ落ちる身体。
「主ちゃんっ!?」
僕らのテンションについていけなくなったらしく、主ちゃんが気絶してしまった…。
「おっ?パンツ見えそー」
「オマエラもう全員出てけーーーーっ!!!!」
ほら…やっぱりこうなるんだ。
でも、しょうがないか。
だってこれが——台本のないありのままの僕らなんだから…。