第11章 十四松の笑顔
おそ松視点
「十四松のヤツ、また最近様子が変だよな」
スマホをいじっているトド松に話しかける。
部屋にいるのは俺ら二人のみ。
「そうだね。朝ごはんも銭湯もテンション低め。ユニフォームを着て出かけても、殆ど汚さずに帰ってくるし」
俺は読んでいた漫画本を閉じ、腕枕してゴロリと寝転んだ。
「なーんか、あん時と似てんだよなぁ…」
トド松から返事は無く、スマホの画面をじっと見ている。
指をせわしなくパパパッとスライド中である。
(んだよ、心配してんの俺だけ?)
「あっ」
「あ?」
「ちょっとちょっと!これ見て!」
「何?ついに女の子紹介してくれんの?」
「ちがうよっ!いいから見て!」
ムクリと起き上がり、スマホを覗き込んだ。