第77章 ※ひたすら遊んで暮らしてぇ! 長男END
「ニー…社畜たち!あと主ちゃん!お夜食よー!」
「母さんそれニートよりひどくない!?」
チョロ松をスルーして母さんが皿をちゃぶ台に置いた。
皿の中には、トースターで焼いてホカホカになった今川焼き。
「出すのうっかり忘れてたわ。みんなで仲良く分けてちょうだい」
「わー美味しそう!ありがとうございます!」
いや、母さん。
嬉しいけど…五個って…。
ここは流れ的に前と同じく四個じゃないの!?
そんで、主ちゃんに一個やって、後の三つを六当分してめでたしめでたし的なさぁ…。
…仕方ないねぇ。
「お前ら分かってるな?主ちゃんは一個確定だ」
ビールを飲み干し立ち上がると、俺は指をゴキゴキ鳴らした。
うん。とりあえず演出的なノリで。
「当たり前だ。大切な主を争いに巻き込むわけにはいかないからな」
カラ松は戸棚からトランプを取り出した。
分かってるねぇカラ松くん。
「ま、賭け事があるとゲームは盛り上がるしね」
チョロ松はちゃぶ台を主ちゃんと一緒にふきんで拭いている。
お前、一人暮らしで家庭的になったな。
「こーゆーノリ…久々で腕が鳴る」
「いちばん強いのはぼくだよ!!」
「ふふっ、ボクたちって結局いつもこうなるんだよね」
みんなすっかり乗り気だ。
離れたって、俺らの絆は変わらない。
距離は離れ、時間は流れても、俺たちは昔のまんま。
会えばきっと、ずっとこれからも、こうしてはしゃぎあえるんだ。