• テキストサイズ

お嬢様のお悩み

第9章 榊原梓人と双子




「お前が“アイツ"にしたことを、
 俺は許した覚えはない。」

お前と話すと思い出してしまうよ、

“アイツ"の傷つく姿を。

俺はまだ鮮明に覚えてしまっている。
あのころあの時、お前がした事を。

「...」

「それともなんだ?
 お前はまたそうして傷つけるつもりか??

 あれほど許しを乞うたというのに」

例えアイツ───月李が許したとしても、

俺は許さない。
月李は俺の唯一無二の兄弟なんだから。

「....颯良、もうやめなよ」

月李が悲しげにヤツを庇う。
それが余計に俺の心を苦しめた。

なんでだよ、
月李、お前はあれほど泣いたじゃないか

あんなに傷ついたというのに、
まだヤツを庇うというのか...?

/ 117ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp