第10章 君の笑う頃に。
「どうなさいました?」
「ふふ、なんでもなぁい....」
泣いてばかり居られない。
だって私、西条院家の娘なの...。
家の跡を継がなくちゃいけないの....。
「お嬢....、」
「もうほっといて!!!!」
ドンッ
思わず突き飛ばしてしまった。
唖然とする優を見て、
突き飛ばした事に気づき
視界が滲む。
「....っぅ...、ごめっ....なさい...」
「お嬢様!!!!」
違うんだ。
求めすぎたんだ。
本当は、本当は。
素直に言えたら良かったんだ。
「....っ...」
"寂しい"って、、、