• テキストサイズ

【黒子のバスケ】伝える。聴こえる。

第60章 留まる


‐‐‐‐‐‐
何か、俺に話すことない?
‐‐‐‐‐‐


黒子の話を聞いて、皆と別れた帰り道。

マンションに着く手前で、変わらず機嫌の悪そうな凛から、そう書かれた画面が差し出された。


「…えっ?あの…えっと…」

心当たりがありすぎて、答えられずに下を向くと、


‐‐‐‐‐‐‐
会場で宮地さんに聞いた
‐‐‐‐‐‐‐


とまた画面が出される。


だから、遅かったんだ。
清志くん、何で?


「ごめんなさい…」


私が謝ると顔をしかめた。

カチカチカチと操作音が響く。


‐‐‐‐‐‐‐
何に謝ってるの?

黙ってた事?
された事?

それとも、俺と別れたい?

宮地さんに遠慮しないって言われた。
俺も離すつもりないから。

碧はどうしたいの?
ずっと隠してるつもりだったの?
‐‐‐‐‐‐‐‐


ここまで饒舌な凛ははじめてだ。

こうやって画面で会話していたって、だいたい一言、二言しか言葉は無い。


たぶん、隠し事が嫌いな彼は相当怒っている。



いつもの優しい笑顔はない。

辛そうな顔…。



そんな顔を凛にさせているのは、

私だ… 。


/ 402ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp