• テキストサイズ

【黒子のバスケ】伝える。聴こえる。

第42章 耽る


「夏休み終わっちゃうなー」

ハンバーガーをかじりながらコガが呟く。

「夏休み終ったら、体育祭して、文化祭して、あっとゆう間にウィンターカップはじまるなー」

頷く凛に合わせて、私も「そうだね」と返した。


今日は午前中で部活が終わり、
「お昼食べに行こーよ‼」というコガの誘いを受けて3人でマジバに来た。



「夏休みさー。結局、部活ばっかだったなー」

「もう宿題終わったー?」

「合宿きつかったなー」


端から見たらコガばかりが話している様だけど、
コガと凛はしっかりと会話をしていて
私は凛の隣でコガの話しに頷いている。


「みんなで行った花火大会、楽しかったなー。海常に会うとは思わなかったけど…。あっ、海常だけじゃないか」

そう言うと凛が私の袖を引っ張った。


「はいはい。陽向、浴衣似合ってたね」
呆れた顔でコガが通訳しながら返事をする。


花火大会に行く事になって、リコに誘われて戸惑いつつ着た浴衣だったけど、誰から見ても分かるくらい凛の顔がぱぁっと輝いたのを見て、着てよかったと思った。



ただ、偶然会った黄瀬くんのトコの森山さんという人は厄介だったし、別で来てた一年生達から2号が迷子になったと聞いて皆が探したりもしたけど…。

そんなふうに思い出している中、

「陽向ー。水戸部がまた着てって。ってか、そーゆうのは二人のときにやってくんない?」

とコガの声が聞こえて、恥ずかしくなって下を向いた。
凛は気にする様子もなく、ニコニコしている。





/ 402ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp