第39章 陰る
ストバス会場にいるメンバーを呼びつけて、黒子に泣きつく桃井さんを宥めてから、キセキの世代の話を聞いた。
皆で顔を見合わせる。
桃井さんを送ると言った黒子を見送った後、「化け物揃いだ」と日向が言った。
まさにその通り…
私にとっては、
どこか現実味のない、理解出来ない感覚だった。
そんな事があったから少し忘れていたけど…
帰り道に凛に手をとられて思い出す。
桃井さんが来た時の事。
仕方がないのかな?
凛だって男だし、興味ないわけないよね。
でもさ…やっぱり嫌だな。
モヤモヤとしたものが胸中を埋め尽くして…
そのモヤモヤを自分で振り払う事が出来なくて…
パッと凛の手を離した。