第23章 圧される 【side 宮地清志】
翌朝。
朝練に慣れた身体は、休日くらいゆっくり寝てやろうと思っても比較的早く目が覚める。
そして、腹が減る。
食い物を求めてリビングのドアを開けると、碧が倒れ込んできた。
あぶねぇだろうが。
「ごめんなさい。あっ、ご飯置いてあるから食べてね」
そう言うコイツはやたら楽しそうだ。
俺ん家に居た頃はこんな表情しなかった。
あまり、外にも出たがら無かったし、学校行くのも嫌がってたじゃねぇか。
そういや、彼氏はCだったか?
今から部活って事は彼氏に会うって事か?
浮き足だってんじゃねぇよ!!
無性に腹が立った。
ドン!!という音で目覚めたらしい航が部屋から顔を出す。
俺を睨み付ける。
下を向いた碧が玄関を出た後、
「泣かすなって言ったよな!!」と、
航に一発殴られた。