第17章 気がつく
夏休みが開けて二学期。
「碧ちゃん、なんか吹っ切れたね」
ふわりと笑う彼女。
いつも思うけど、可愛いなぁ。
彼女の体型は私の理想。
一般男子くらいの背丈の私が、
ぎゅうって抱き締めたら、すっぽりとおさまってしまうくらいの身長。
ふわふわってしてて、
痩せすぎず、
だからといって主張もしすぎず、
本当に女の子らしくて。
羨ましいな…。
そういえば、
夏休み中、彼女のカレはほぼ部活だった。
「あのさ、土田と何処かに行った?」
「ううん。さとしくん、ほとんど部活だったから…。たまに会って話したりはしたけど、出掛けたりはなかったの」
「寂しくないの?」
「頑張ってるから、応援したいの」
本当、良くできた彼女だと思う。
「土田は幸せだねー」
なんて言ったら、可愛く頬をピンクに染めて、
「碧ちゃんがこんな話しするの珍しいね。何かあった?」
と、聞いてきた。