第6章 Sixth sense
「これも邪魔じゃ。」
豊久の手が私のショーツに掛かる。
この行為も2度目だ。
1度目の時は固く脚を閉じて頑なに拒否したけれど、今の私は脚の力を抜き軽く腰まで浮かせて自然に豊久の行為を受け入れていた。
そんな自分自身に驚き、そして私のその変化には豊久も気付いたみたいだ。
「そうやってが俺(おい)の成すがままになっちょるのは堪らんど。」
そう言ってからかうように笑いながら、するするとショーツを下ろしていった。
こうして遂に私と豊久は漸くお互いに生まれたままの姿になって抱き合う。
私の身体は豊久の逞しい胸と腕にすっぽりと包まれ、全身に伝わるその体温がどうしようも無く心地好い。
愛おしい人に抱かれるのってこんなに幸福なんだ。
それを教えてくれた豊久に益々想いは募る。
「は小さくて温くうて柔いのう。
仔猫を抱いちょる様で、無茶ばすれば壊して仕舞いそうじゃ。」
豊久にぎゅうぎゅうと抱き締められ、顔中に口付けを落とされた私は
「無茶は駄目だって、与一さんも言ってたよ。」
微笑みながら少し意地悪を言ってみると、豊久は途端に憮然とした。