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Indispensable~ドリフターズ~

第4章 Crazy four


「良か。」

愉しそうにうんうんと頷く豊久の事が全く理解出来ない。

「良か……って。
 あのね、豊久………」

困り果ててそう問い掛けた私の顔を豊久は笑顔でずいっと見下ろした。

「島津んお家ば恨んどるとは上等ぞ。
 真っ向から戦いたいのう。
 腕が鳴るわ。」

その狂喜すら孕んだ視線を受け止めて私は思う。

ああ……やっぱり豊久は豊久なんだな。

この戦いを避ける事など出来る訳が無いんだ。

………もう私も覚悟を決めよう。


「まあ、お豊(トヨ)がそう言うなら逃げる訳にはいかんて。」

「そうですねー。
 総大将がこれ程やる気なら大人しく従いましょうか。」

信長様と与一さんも不適に笑った。

「さあ…、どーするの?
 この人達、戦う気満々よォ。」

笑みを称えたサン・ジェルミさんにも煽られて、私の覚悟も一層強固になる。

「分かりました。
 先ず何から話しましょうか?」

強い口調でハッキリと言い切った私を見て

「おーお。
 も良い面構えになったにゃあ。」

と、信長様が目を細めた。

誉められてるのかどうか分からないけど、何となく私も仲間として認めてもらえたような気がして素直に嬉しい。

「その土方とやらが島津を恨んどる理由を聞かせい。
 先ずはそこからじゃ。」

豊久に促されて私は三人に歩み寄る。

「うん。
 じゃあ、説明するね。」

そして私は長い時間を掛けてゆっくりと解り易いように、土方歳三の状況を逐一語って聞かせた。
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