第3章 Triple fighter
「言っておくけど……
あなた達へ私がどれだけ投資してると思ってるの?
欲しいと言う資材を片っ端から手に入れ、
おまんまだって用意してあげてるのよ。」
「そいでんお前(まあ)も俺(おい)らと共に戦えば良かが?」
豊久さんが尤もな事を言うと、サン・ジェルミさんは豊久さんをキッと睨み付け指差した。
「馬鹿なの、あなた。
そう言えば馬鹿だったわね。」
「む。」
ああ、また豊久さんを馬鹿呼ばわり……。
何だか私の方がハラハラしちゃうよ。
「私はね、スポンサーなの。
スポンサー。
スポンサーは現場作業員と一緒に行動はしないものなのッ!」
「すぽんさあ…とは何ぞ?」
「トヨちゃんは分からなくていいわ。
とにかくッ……
ノブノブも与一きゅんも、ジャンジャンバリバリ……
張り切って頂戴!」
「おう、任せておけ。
心配御無用。
この俺、以前ちょっと天下布武かじった事があるのでな。」
「私も御期待に沿える様、頑張ります故。」
「ふんッ!
頼んだわよ。」
信長様と与一さんの返答にひとまず納得したサン・ジェルミさんは、私達が本拠にしている廃城を出て行こうとして
「それから、!」
今度は私に向かってビシッと指を差した。
「は……はいっ。」
その勢いに圧されて私はシャキッと姿勢を正してしまう。
「良いお返事ね。
あなたもその頭の中にある武器を駆使し捲って
しっかり役に立って貰うから覚悟なさい。」