第2章 Second impact
「えーと……戦力って言うのは一体…」
そう、そこをスルーは出来ないよ。
この人達はこの世界で何をしているの?
まあ大体想像は付くけれど。
だって織田信長に那須与一に島津豊久だもんね。
だからって、私も一緒に戦うなんていうのは無理だから。
「そうじゃの。
にも説いておかねばなるまいて。」
何だか嬉しそうな信長様。
………その笑顔が怖いです。
「我等は今、この世界の最大帝国オルテを奪る最中である。」
「国を奪る……?」
織田信長の口から出る言葉としては至極全うなんだろうけど、当然私にはピンと来ない。
それが表情に出ていたんだろうな。
サン・ジェルミさんが「仕方無いわねェ」と前置きしてから丁寧に説明してくれた。
簡単に纏めると今現在この世界には廃棄物(エンズ)と呼ばれる人達と、漂流者(ドリフ)と呼ばれる人達が存在してる。
廃棄物(エンズ)はこの世界を壊す為、破壊と殺戮のみを繰り返し続ける。
それに対抗するのが漂流者(ドリフ)……私達という事らしい。
「じゃあ信長様達はこの世界を救おうとしているんですね?」
私の質問に信長様は高らかに笑った。
「救う?
馬鹿馬鹿しいわ。」
………どういう事?
「救うなんぞ無益な事をするものか。
簡単な事よ。
俺達がこの世界を、国を奪れば良いのだ。」