第8章 Violet Moon~土方歳三~
「………」
二人きりになった所で俺は寝台に横たわるに近付き、その身体に手を伸ばす。
「………ぅ…」
身体の自由が効かないは僅かに身を捩るだけだ。
だがその表情にははっきりと俺に対する拒絶反応が見て取れた。
「………何故俺を拒む?」
自分でも何を問うているのだと思う。
漂流者(ドリフ)のが廃棄物(エンズ)の俺を拒むのは至極全うであるのに……
それなのにに受け入れて貰えない事がこれ程堪えるとはな。
ラスプーチンに嘲笑されるのも尤もだ。
一瞬躊躇した俺の手は気が付けばあっさりと、しかし丁寧にの着ている物を剥ぎ取り始めていた。
全裸に剥いた艶やかな白い肌。
その全身に散らされた紅い跡。
それを目にした途端に自分でも制御出来ない感情が沸き上がる。
………これが悋気と言う奴か。
自ら廃棄物(エンズ)にまで堕ちておいて愚かなものだ。