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華のように 鬼のように ~ぬら孫夢小説~

第5章 4 犬神屏風狸玉章の手招き


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「総大将?!総大将、総大将!総大将ってばーーーー!」








鴉天狗の叫びが屋敷中にこだまする。




「どこです?そこにいらっしゃるんですか?!総大将―――!総―大―将―!!!」





鴉天狗が大慌てで飛んでいくのを目で追いながら、皆口々に不満を漏らす。



「面倒なことにならないといいけどねぇ。」

「そうですねぇ。」




夜。
リクオと紫苑は夕飯の膳を前にして、その騒ぎに耳を傾けていた。若菜から炊き立てのご飯をよそってもらう。


「いただきまーす。」

「いただきます。」


ガタガタっと音がしてご飯の入っている入れ物を見ると、ふたが開き米まみれの鴉天狗が泣き泣き出てきた。

「此処にもいらっしゃらない。総大将がいらっしゃらない。」






昼間の出来事を思い出し、不安げに顔を曇らせる二人。しかし、リクオは何をしているかとあきれ顔。

「そんなとこにいるわけないだろう。」

「そうそう。そんなところにはいません。」

若菜も頷き、愛想を尽かす。紫苑も続いて

「心配しすぎなのよ。だから小さくなっちゃたとか。」
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