第1章 音駒高校の猫。
こんにちは、音駒高校マネージャーの孤爪冬華です。
あ、名字でなんとなく察した人もいると思うけど2年に弟がいます…研磨です。
私は3年で、クロとやっくんと同じクラス。
そんな私の悩み事は、目の下のクマが消えないこと。
私は不眠症らしい、高校に入ってぐっすり寝れた試しがない。
だから目の下にはいっつも濃いクマがあって怖がられるか心配される。
あと、研磨と1mmしか身長が違わないから結構な確率で間違えられる。
私の方が1mm高いんだけどね、言うと研磨が怒るから言わないけど。
ジャージ着てると後ろ姿とか本当に間違われるから本当に悔しい……私男みたいな体つきしてないし。
それに私はプリンヘッドじゃない、カラメルがないプリンだ。
「冬華、部活だぞ」
『……うん』
これから部活。
クロに連行されながら体育館まで歩く、正直面倒。
なんでマネージャーやってるんだよとかよく言われるけど、私が自分からやりたいって言ったんじゃなくてクロとやっくんと海くんが頼み込んでくるからしぶしぶやることにしたの。
「流れ玉には本当に注意しろよ?」
『うん』
「うまいドリンクつくれよな」
『わかってる』
つくってもらうくせに上から目線だな。
まぁでも、粉入れて水加えるだけだから不味くなるわけないか。
不味くなるならどんだけ水入れたか粉入れたかのどっちかだよね、うん。
『研磨今日ちゃんと来るの?』
「当たり前だろ、部活だぞ」
『だよね』
研磨は上手く部活をサボるけどやる時はやる、音駒の心臓であり背骨らしい。