第3章 強×弱
帰り道―
『なぁーすばる?』
渋谷「あぁー?」
『なんで、すばるは、あたしを好きになってくれたん?』
渋谷「なんでやろなぁー。抱き心地が良かったからかな」
『え?』
渋谷「お前が言うたやん。ギュッてされたらって。なんか安心するって言うかな・・・」
『ふーん。』
渋谷「ふーんってないやろ!!」
『すばるは、あたしのずっと味方でいてくれる?』
渋谷「当たり前やろ。他のヤツが信じへんかっても、俺は信じるから」
『ありがとう。じゃーあたしは、最強やな』
渋谷「もう頑張らんでええからな。俺がいてんやから」
その言葉が、嬉しくて・・・嬉しくて・・・
涙が出た
一人ぼっちで、何も言えんくて大嫌いやった自分
隣にすばるという存在があるだけで
こんなにも強く感じる
何があっても乗り越えられそうな気がする
END