第15章 新たな門出と、仮免
「なーんてね!!」
「……え?」
あまりの鋭い視線に、半泣きになりそうだった私だったが、お茶子ちゃんの言葉に顔を上げた。
「てふてふちゃんが頑張ってること、ウチ知ってるし!!」
ニカッと私の背を撫でるお茶子ちゃんに、私はうるっとくる。百ちゃんもやれやれ犬猫山さんにも困ったものですわ…と言いながらも、特にお説教もないよう。三奈ちゃんが私の手を引いた。
「てふてふちゃんもモテちゃって大変だ。私にも少し分けて欲しいなぁ!!」
「み、三奈ちゃーん!!」
A組女子の優しさに私はすっかり甘えてしまう。更衣室へ行く前、私は思い出したように爆豪を呼んだ。
「あぁ!? なんだ…」
「かっちゃんの馬ー鹿!! デリカシーなさ男め!!!! A組女子の優しさを見習え!! それだから、モテないんだよ!!!! 自分がモテないからって、私に当たるな」
舌をべーっと突き出し、私はダッシュで逃走。後ろでは、案の定爆豪がかなり怒っていた。
「上等だクソ女ァ!!!! 息の根止めてやるよ!!!!!!!!」
「爆豪…お前、本当に不器用な奴だな…」